職業選択の自由

職業を選択するまでの過程。

減酒します

もう限界だ。体と心がアルコールに耐えられなくなってきている。心当たりを挙げればキリがない。

  • ブラックアウト (記憶喪失)
  • 二日酔いによる日中のパフォーマンス低下
  • 電車の寝落ち・乗り過ごし (この程度じゃ失敗と思えなくなってきた)
  • 血液検査結果の悪化
  • 家族や知人からの指摘
  • 人間関係のトラブル
  • 浪費

数えきれない失敗を犯してきた。まだ生きているのが不思議なぐらいだ。もう失敗は最後にすべく、今日から私は「減酒」に取り組む。

数値目標を立てます

「減らすだけかよ、甘いな」と思った人もいるかもしれないので、具体的に数値目標を立てる。

  • 純アルコール量: 60g/1日
  • 休肝日: 週4日以上

ただし、純アルコール量 = 飲料の容量 (ml) × アルコール度数 × 0.8

いきなり数字だけ宣言したが、厚生労働省の基準によるとこれで「多量飲酒者」の分類だ(アルコール|厚生労働省)。 だが待ってほしい。自分の経験から「飲み過ぎたな」と感じる日はだいたいこんな感じだ。

これらの純アルコール量を計算してみると 164.8g だ。自分で計算しておいて軽く絶望した。しかもこの程度なら翌日問題なかったりするから性質が悪い。「60g」という基準は、今の段階の目標として決して甘くないと考えている。

飲酒量を記録します

とはいえ頭の中だけで上記の計算をするのは現実的でないし、まして酒の席なら尚更だ。そこで大塚製薬の提供するアプリ「 減酒にっき 」を活用することにする。飲んだ酒の種類と量を入力すれば摂取アルコール量がその時点で分かるし、カレンダー形式で履歴が表示されるので飲酒量の傾向も把握できる。さらにアルコール量の目標も設定できるので、上記目標達成のために役立つはずだ。

試しに連休中の飲酒履歴を思い出しながら入力してみたら大変なことになっていた。アプリの効果は体感としても実感済みだ。

医療機関に通院します

「断酒」ではないアルコール問題へのアプローチとして「減酒」を扱う医療機関があるのは知っていたが、検索してみたら自宅から比較的アクセスしやすい土地でも扱っていることを発見した。ということで減酒外来を扱うあるクリニックに診察予約の連絡を取り、既に予約済みだ。運命の初診日は少し間が空いて今年の7月某日、それまでは自力で可能なことに取り組んでいく。

意識を改めます

実は「減酒」を決めてから酒も出る某イベントに参加したのだが、その場では一切酒を飲まずそのまま帰宅した。それまではイベントに来ておいて酒を飲まないなど考えられなかったのだが、いざ実行に移してみると思ったより普通に楽しく、むしろなぜ今まで飲酒に固執していたのか分からなくなったほどだ。おまけに酒を買わなかった分の所持金は大幅に節約でき、二日酔いのリスクとも無縁だ。ある意味「呪縛」から解放された気分すらあった。

思えば「○○なら酒でしょ」としか考えられなかった機会が今まで多すぎた。週末の退勤後、温泉上がり、旅行先、新幹線、野球観戦… もしかしたらアルコールによる思考の「支配」だったのかもしれない。こういった場で減酒・断酒ができれば大きな前進だ。飲酒欲求のトリガーには特に注意する。

最後に

身内に痛風の患者がいる。もちろん例に漏れず以前は大酒飲みだった。おかげで痛風の恐ろしさは観測していて、自分の中で反面教師にしていたつもりだった。しかし痛風だけ回避しても、アルコールが引き起こす問題は他にいくらでもあるのだ。自分は全く学んでいなかった。

今、こういう思考になっているのが、天から与えられた最後のチャンスかもしれない。何もかも失う前に、できることから自分を変えていく。