職業選択の自由

職業を選択するまでの過程。

なぜ生きる

Twitterにも何度か書いたが、手っ取り早く達成感を得るにはブログが一番だ。つまり俺がブログを書いているということは、何かしら達成する必要があると感じているということだ。それは勉強会の場であったり、遊び呆けていた週末であったりする。今回に関しては、面接の直前だからだ。

転職活動を初めてもうすぐ2ヶ月近くである。案外早いものだ。ほぼ全ての面接に落ちているが、これだけ続けていれば少なからず得られた知見がある。面接に落ちたとしてもだ。(大事な事なので2度言いましたよ)

大体の面接で共通しているのが、志望者の具体的な技術というより、何というか、「哲学」のようなものを見ようとしている。要するに、その会社の所属する業界や扱っているサービス、それを実現する技術、あるいはその会社自身について、また将来の自分自身について、「どういう意見を持っているか」が問われる。そして、面接の合否は意見が合う/合わないかどうかの判断の結果であり、決して優劣でない。…よね?でなければ俺鬱になっちゃうよ?

「意見を持つ」ことは意外に難しい。まず、対象について深く考えなければならない。そして判断を下さなければならない。その判断が「意見」だ。よく聞かれる質問には前もって真剣に考えておく必要がある。時には全く用意のなかった対象について「意見」を求められることもあるので、素早く考えて判断を下す思考力と、その間の場をつなぐテクニックが求められる。

で?俺は将来何になりたいんだ?

せいぜい数年しか在籍しない学校の入試では全く問われない。新卒就活の時も意外に聞かれなかった。仕事に追われていると考える機会がない。しかし、今の面接ではこれが核心となる。3年後、10年後、あるいは50歳になった時…遥か先のことではあるが、その時は確実に訪れる。正直言ってうすぼんやりとしか思い浮かばないが、無理にでも判断を下さなければならない。それが「意見を持つ」ということだ。

まあ、やっぱり起業はしたいよね。人の言うことに従うより、自分のペースで自由に働きたい。そんなうすぼんやりした理由。しかし、こんな「逃げ」の姿勢では面接は絶対通らない。俺だってそんな人雇いたくない。そこで、今までの面接で実際によく使っている手が「時代の変化についていきたい」という意見である。今の職場を辞めたい理由とも整合性がある。

俺は特に新しモノ好きだ。流行を追いかけたい性格だ。開発手法にしたってAPIにしたって、IT業界であれば毎日のように新しい便利な機能が登場している。そういう新品を実際に使ってみたい。しかし、今の会社では人生の大部分を占める仕事の時間において、使うことは叶わず眺めることしかできない。なので、そういった新品が使える環境に行きたい、ということを正直に話す。

さらに、将来の目標を聞かれたら、今度は自分が新品を提供する側に行きたい、と言う。そして、3年後はそのための準備期間であり、今まで遅れた分を取り戻す。そういった機能は実際、転職に必要だから勉強を始めた側面はあるが、やはり興味深いなと思う。根気さえあれば。あとは、こういった内容を、いい雰囲気で言う必要がある。「自分の成長のため」を強調しすぎると、じゃあ会社のためには動いてくれないの?となるため、「お互いの目標に貢献する」という展開にしたいところだ。

さて、面接では大体こういうことを話すが、実際10年後はどうなっているんだろうか。ねこばば、36歳。どこの会社にいるのか、毎日何を考えて生きているのか。さらに後、70歳になったら。定年退職してしまうのか、役員のイスに座っているのか、はたまたどこかの荒野を放浪しているのか。結婚しているのか、相手すら見つからないのか。

人生は計画通りにはいかない。しかし向かうべき理想を考えることは必要だ。

アルフレッド・アドラーさんが言うには、「人生は別れの連続だ」という。別れのない出会いはない。人は必ず死ぬからだ。そして、理想の人生を歩むためには「最高の別れのために何ができるか考えよ」とのことである。会社で働いて、しかもさっき書いたような自分の成長と、会社のプロジェクトへの貢献ができれば、まあ「ここでよかった」と思えるのかな。

面接行ってくる。